タワーマンションには華やかなイメージがある一方で、実際に住んでみると見えてくる問題点も多く存在します。購入する前に見た目の豪華さ・立地の良さだけでなく、将来的なリスクや生活の実態を見極めることが重要です。
[管理・運営面の問題]
・管理費・修繕積立金が高額:高層建築ゆえにメンテナンス費用が高く、また、将来的な値上げリスクも考慮すべきです。
・管理組合の合意形成が困難:住民数が多く、所有目的(居住・投資・賃貸)が多用なため意思統一が難しいです。
・空室増加による管理費滞納:空き住戸が増えると管理費の未払いが発生し、共用部の維持(管理)等が困難になります。
[安全・生活面の懸念]
・エレベーターの混雑:通勤・通学時間帯は混雑し、ストレスの原因になりかねないです。
・洗濯物が干せない:高層階では落下物の危険性からベランダ使用が制限されることもあります。
・高所’平気’病による子供の転落リスク:高層階に慣れすぎて危機感が薄れ、事故に繋がるケースが多発しています。
・ゲリラ豪雨等による浸水・停電時においてエレベーター使用不可となる可能性があるため、緊急時におけるハザードマップの確認は必須となります。
[資産価値と将来性]
・資産価値の維持が不安定:投資目的の所有者が多い場合、長期的な修繕や管理に対する意識が希薄になりがちで、また、将来発生しうる大規模修繕工事費等の高騰による修繕積立金の不足が懸念されます。
[購入前の確認事項]
・長期修繕計画書:費用・工事項目の妥当性
・管理組合議事録:管理体制の健全性・住民の合意形成状況
・建築構造図:耐震・免震・制震構造の確認
※タワーマンションは「買う前より住んでからの方が悩みが多い」物件とも言えます。冷静に情報収集し、自身のライフスタイルや価値観に合った物件かどうかを見極めることが後悔しない選択に繋がります。

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