原状回復工事のトラブルを解決するには、「通常損耗・経年劣化」「故意・過失による損傷」の区別を理解することが重要になります。
[基本的な考え方]
⓵通常損耗・経年劣化:日焼けによる壁紙の変色や家具の設置跡等、普通に暮らしていて生じる劣化は、貸主が負担するのが原則です。
②故意・過失による損傷:タバコによる壁紙の汚れ、ペットによる引っかき傷、不注意による設備の破損等は、借主の負担となります。
[トラブルを解決するためのステップ]
1.証拠を集め、冷静に交渉する。
⓵契約書の確認:賃貸借契約記載されている原状回復工事に関する特約を確認し、借主に一方的に不利になる特約は無効となる場合があります。
②損傷個所の記録:退去立合い時には、貸主・管理会社と共に損傷個所を写真及び動画で確認し記録を残しましょう。入居時の記録と見比べることが大切です。
③費用の内訳を確認:高額な請求をされた場合は、具体的な内訳(箇所・工事名称・詳細費用)を記した精算書の提示を依頼しましょう。
④ガイドラインに沿った交渉:国土交通省ガイドラインに基づき、経年劣化分を差し引いた費用(減価償却)の再計算を求めたり、負担割合の根拠を確認し冷静に交渉することを推奨します。
[交渉で折り合いがつかない場合の対応]
⓵消費者センターへの相談:「188」に電話(無料)すると、最寄りのセンターへ繋がり相談・斡旋してくれます。
②自治体の相談窓口:都道府県・市町村によっては住宅相談窓口を設置している場合があります。
③弁護士・法テラス:個別案件で法的解決を目指す場合は、法律の専門家に相談しましょう。
[解決が難しい場合の手段]
⓵少額訴訟:請求額が60万円以下の場合、簡易裁判所に少額訴訟を起こすことが出来ます。
②裁判:争点が複雑な場合は、通常訴訟によって解決を目指すことになります。
※入居時に部屋の状況を細かく確認し、傷や汚れがある場合は、契約書に記載するか、写真に残して貸主と共有することをお薦めします。
契約書に「クリーニング費用は一切借主負担」といった記載は、無効となる可能性がありますので、特約事項を確認し不当な内容が記載されていないか確認することをお薦めします。
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