学校の老朽化対策

学校の老朽化対策は、長寿命化改修工事ならび建て替え(改築工事)が中心であり、安全性の確保を最優先に耐震化・バリアフリー化・防災機能強化・快適性の向上等を目的としています。長寿命化改修工事は、改築よりも費用対効果が高く、建物の性能を維持しながら長期的に使用することを目指し、予防保全型メンテナンスへの転換を図るものです。

1.長寿命化改修工事:改築よりも費用を抑えつつ、建物の安全・機能性を維持・向上させます。

・具体的な改修内容

耐震化:非構造部材(天井等)の耐震対策を含みます。

機能向上:空調設置・スロープ設置等。

防災機器強化:マンホールトイレ・かまどベンチの設置等。

快適性向上:トイレの様式化、バリアフリートイレの設置、床・壁・天井の改修、高効率照明の導入等。

2.建て替え(改築工事)

・老朽化が著しい場合や長寿命化改修工事では対応が難しい場合に実施されます。

3.エコスクール化:環境に配慮した施設設備を進めています。

・再生可能エネルギー設備の導入、断熱性の向上、校庭の芝生化等。

4.推進の背景

・公立学校施設の約7割が建築後25年以上経過しており、老朽化が深刻化しています。

・地震等の災害時に避難所としての役割を果たすため施設の安全・安心の確保が極めて重要です。

・厳しい財政状況下で限られた予算で多くの学校の安全面・機能面を改善するため、長寿命化改修工事が重点化されています。

5.対策のポイント

・予防保全型メンテナンス:故障してから修理する事後保全ではなく、定期的な点検や修繕により劣化の進展を未然に防ぐ取り組みです。

※鉄筋コンクリート造の学校施設の場合、適切な維持管理を施すことによって100年以上持たせることが技術的に可能であるとされえています。(長寿命化推進)

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