安心安全なエレベーターを見極めるには、①外見や動作の異常に気付くこと②日頃のメンテナンス状況を確認すること③防犯対策が施されていること、以上の3項目をチェックすることが重要です。
1.エレベーター乗降前
・エレベーターの内部には、直近の定期点検の実施日を示す「定期法定検査済証」が掲示されています。適切な期間内に点検が行われているかを確認しましょう。
・2009年9月28日以降に新設されたエレベーターには、特定の安全装置(戸開走行保護装置・地震時管制運転装置等)の設置が義務付けられています。これらの装置が設置されていることを示す「安全マーク」があるかを確認します。
・ドアが開いた時に、エレベーターの床と建物の床に大きな段差がないか確認します。停止位置がずれている場合は、不調の兆候かもしれません。
・扉の開閉時や昇降中にガタガタといった大きな異音や焦げたような異臭がしないか注意します。普段と違う音がする場合は乗るのを止めるのが賢明です。
・ドアの開閉がスムーズに行われるか、途中で引っかかるような動きがないかを確認します。
2.エレベーター乗降中または閉じ込められた場合
・非常ボタンを押すと管理会社や保守会社に接続されます。
・昇降中に激しい揺れや不快な動きがないか注意します。異常な振動は故障の前兆である可能性があります。
・閉じ込められた場合は、落ち着いて非常ボタンを押します。
3.エレベーター防犯機能チェック
・エレベーター内に防犯カメラが設置されており、広範囲をモニター監視できるか。
・インターホンが設置されており、かご内から外部(保守会社・管理会社等)と連絡が取れるか。
・警報ボタンが設置されており、周囲に異常を知らせることができるか。
・かご内の照明が十分な明るさを保っているか。
4.利用者としてできること
・定員オーバーを感知するセンサーはありますが、過度な混雑はエレベーターの負担となり故障の原因となることがあることから混雑時は無理に乗らないようにしましょう。
・昇降中はエレベータードアに強い負荷をかけたり、寄りかかったりしないようにしましょう。
・エレベータードアを無理やり開けようとしたり、ボタンをむやみに押したりする行為はやめましょう。
・異音や振動といった明らかな異常を感じた場合は、無理に乗らず管理会社等に連絡しましょう。

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